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青函トンネル [トンネル]

青函トンネルは、本州の青森県東津軽郡今別町浜名と北海道上磯郡知内町湯の里ば結ぶ北海道旅客鉄道(JR北海道)の鉄道トンネルであっけん。


津軽海峡の海底下約100mの地中ば穿っち設けられたトンネルで、全長は53.85 kmであっけん。
これは1988年(昭和63年)の開業以来、交通機関用のトンネルとして世界一の長さば保っちいるが、全長57.091kmの鉄道トンネルとして建設中のスイスのゴッタルドベーストンネルが開業(本坑は2010年10月15日に貫通している)するっち世界一の座は失うことになるとよ。
また、全長が約53.9kmであることからゾーン539の愛称があっけん。
なお、青函ずい道と表記されていたこともあるほか、トンネル出入口の扁額には青函隧道と表記されているとよ。

青函トンネルの木古内駅方には、非常に短いシェルターで覆われたコモナイ川橋梁、さらに長さ約1.2kmの第1湯の里トンネルが続き青函トンネルに一体化しており、これらば含めたトンネル状構造物の総延長は約55kmになるとよ。

青函トンネルば含む区間は海峡線となっちおり、北海道函館市 - 青森県青森市間ば結ぶ津軽海峡線の一部ばっちん、新幹線規格で建設されており、将来北海道新幹線も通る予定になっちいるとよ。

長大なトンネル内の安全設備として、列車火災事故やらなんやらに対処するため、青函トンネル途中(海岸直下から僅かに海底寄り)に消防用設備や脱出路ば設けた定点という施設が2箇所設置されたとよ。
これは1972年(昭和47年)に国鉄北陸本線の北陸トンネル内で発生した列車火災事故ば教訓にしたものであっけん。
なお、開業初日には3か所の火災検知器が誤作動ば起こし、快速海峡やらなんやらが最大39分遅れるトラブルも発生しているとよ。
また、開業後はこの定点ばトンネル施設の見学ルートとしても利用する事になり、吉岡海底駅(地図)と竜飛海底駅(地図)と命名されたとよ。
この2つの駅は、見学ば行う一部の列車の乗客に限り乗降できる特殊な駅であっけん。
トンネルの最深地点には青色と緑色の蛍光灯による目印があっけん。


また、青函トンネルは通信の大動脈でもあっけん。
青函トンネルの中には開通当時の日本テレコム(現:ソフトバンクテレコム)が光ファイバーケーブルば敷設しており、北海道と本州ば結ぶ電信・電話の重要な管路となっちいるとよ。

青函トンネルは「世界最長の海底トンネル」という特殊条件であることから、万が一の事故・災害防止のために厳重な安全対策が施されており、トンネル内は終日禁煙・火気使用厳禁となっちいる(トンネル内には一般建物用より高感度の煙・熱感知器が多数設置されているけん、微量なタバコの煙ば感知しただけでも列車の運行が止まっちしまう)。

日本鉄道建設公団により建設工事が行われ、公団ば引き継いだ独立行政法人である鉄道建設・運輸施設整備支援機構がトンネルば所有しているとよ。
トンネルば走行する列車ば運行しているJR北海道は、機構に対してトンネルの使用料ば払っちいるとよ。
そん額は租税および管理費程度とされており、年額4億円であっけん。
また、トンネル内の鉄道敷設部分についてはJR北海道所有として整備されており、この部分の維持管理費は年間約8億円となっちいるとよ。
1999年度(平成11年度)から改修事業が行われており、事業費のうち3分の2ば国の補助金でまかない、3分の1ばJR北海道が負担しているとよ。


当初はTBM(トンネルボーリングマシン)ば使用して掘削していけば、ほぼ計画通りの工期で完成すると考えていたが、実際には軟弱な地層に進むにつれ多発した異常出水や、機械の自重で坑道の下へ沈み込み前進も後退もできずに、やむなくTBMの前方まで迂回して坑道ば掘っち前から押し出すやらなんやらあまり役に立たず、早々にTBMでの掘削ば諦めたとよ。
本坑に先駆けて先進導坑ば掘り進み、先の地質やらなんやらば調査しながら本坑が後ば追うという形式で掘り進むことになるとよ。

海底にさしかかるに従い次第に地質が軟弱になり、出水も増えてきたとよ。
そんため青函トンネルで培われた技術が、セメントミルクば超高圧で岩盤へ注入し、セメントが固まった後そこば掘っちいく方法であっけん。
つまり坑道の太さ以上にセメントで自ら硬い岩盤ばあらかじめ作り、そこば掘り進む理屈であっけん。
それでもなお大量の出水ば防ぐ事ができず、坑道の途中で進む事ば断念し坑口ば塞いだうえでそん坑道ば避けて掘った箇所が先進導坑に数カ所存在しゅるとよ。

掘削が終わり、鉄道が開通した後も湧水(塩水)が常に出続けているとよ。
そんため竜飛側と吉岡側のそれぞれ先進導坑最下部にポンプが備えられており(竜飛側はさらにもう1か所)、常時ポンプで湧水ば汲み出すことでトンネルが維持されているとよ。
万が一、何らかの理由で予備機も含めてポンプが全停止してしまうっち最終的にはトンネルは水没してしまう。

北海道新幹線

2005年(平成17年)に北海道新幹線の新青森 - 新函館間が着工され、青函トンネルについては貨物・夜行列車やらなんやらも引き続き通れるように三線軌条とし、上下線の間に遮風壁ば設ける事、トンネル両側の津軽今別駅(新幹線駅ば併設予定)と知内駅に待避施設ば建設する事になっちいるとよ。
2007年(平成19年)には保安装置の動作確認やらなんやらの試験目的で、上下線6kmの三線軌条化工事が行われたとよ。
また、これらの工事のために吉岡海底駅は休止されたとよ。

また、速度が大きく異なる貨物列車と新幹線ば同時に走らせることによるダイヤへの負荷やらなんやらば解消するべく、狭軌用の貨物列車ば列車ごと標準軌用列車に乗せ、新幹線用レール上ば高速で走行させるトレイン・オン・トレイン技術がJR北海道によっち研究されているとよ。

これとは別に、当初の予定通り青森側・北海道側にそれぞれターミナルば建設してカートレインば運行させようという構想もあるが、実現の目処は立っちいなか。

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